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リベラルアーツの勧め

リベラルアーツの勧め

アメリカのリベラルアーツ大学への進学が、高校一年生の時から、私の夢でした。

中堅私立高校に通っていた私の周りには、「国内の有名大学進学」を目指す子がほとんど。無論、進路指導も、授業カリキュラムも、それを目標として実施されていました。

そんな環境の中で、私の希望した「海外進学」という選択肢は、まるではじめから用意されていないかのように見えました。

「日本の普通科高校から海外進学だなんて、リスクが高すぎる」

「留学したいのなら、大学院からでもいいじゃないか」

海外に住んだ経験がなかった私の、突拍子もない選択は、多くの人からそう反対されました。

でも「アメリカのリベラルアーツ進学」という選択肢以外、当時の私の頭にはありませんでした。

そしてここ、インディアナの小規模リベラルアーツ大学で一年を過ごした今も、これが私にとって最善の選択だったと、胸を張って言えます。

なぜか?

--私は自分の持つ可能性を、できるだけ限りたくないからです。

将来どんな道に進むかという可能性

将来どんな道に進むかという可能性

リベラルアーツカレッジの魅力は、大学三年生になるまで専攻を決めなくても良いところ。

一、二年生時には、指定された教養科目の中から興味のある授業を選択したり、自分の好きな分野で入門クラスの授業をとってみて、自分の適正をみてから専攻する学問を決めることができます。また、専攻決定後、再び専攻を変えることも可能です。

まだ将来やりたいことがはっきりしていなかった私にとって、これは夢のような環境でした。

専攻をあらかじめ決めなければならない日本の大学進学を考える上で、将来何がしたいのか全くわからない状態で専攻を決めてしまうというのが、私にはできなかったのです。

日本に本格的なリベラルアーツ大学は、片手で数えるほどしかありません。また、高校のコース分けによる履修制限の関係で、私はどの国内リベラルアーツ大学の入試体系にも、対応しづらいカリキュラム下にありました。

「それならいっそ、リベラルアーツが盛んなアメリカで、本場の教育を受けてこようじゃないか!!」

というのが、私と両親の出した結論でした。

好きなことがはっきりしていない、専攻が決められないということは逆に、自分はどの道に進める可能性もまだ持っているということだと、私は理解しています。

自分の内面はどこまで広げられるのか

自分の内面はどこまで広げられるのか

小規模リベラルアーツのもう一つ良いところは、ディスカッションが多いクラスがとれるところ。

いろんなバックグラウンドを持った、多様な生徒と同じ教室で意見交換ができるのは、アメリカで教育を受ける強みだと思います。

一つの事象を見たときに、いままで育ってきた環境、文化が違う人々が集まると、いろいろな視点からの、異なる意見がたくさん出ます。

それらは私にいままでなかったものの見方を山のように教えてくれ、自分の視野はこの一年で、以前とは比べものにならないほど広がりました。

また、日本での教育を受けているだけでは、伸ばせない自分の能力もあります。

日本では、周りと足並みを揃えること、皆と似た考えを持つことが美徳とされていると思います。私は小学生の頃から、教室の中で「型」から外れることが許されない空気を、肌で感じていました。

加えて、学校で教わることのほとんどは、先生からの生徒への伝える一方通行の知識で、うまく暗記し、効率良く問題を解く過程は学べるけれど、自分の意見を見つけて上手にそれを述べるというスキルは、ほとんど学べなかったように思います。
(実際、ディスカッションベースのクラスの中で、自分にそのスキルが足りず苦労したのは、言うまでもありません。)

ですが、この「自分の意見を論理的に説明し、相手の意見も論理的に判断し、考慮していく能力」は、社会に出た時かなり必要とさせるスキルなのでは、と思うのです。

そしてそれは、いろんな個性的な意見があってこそ成立する、活発なディスカッションによって培われるものです。

このように、いままで自分の内面になかったもの--日本に留まるだけではどうしても得られなかった体験から学べるもの--をたくさん得ることで、幅広い視野とスキルを得られるのも、留学の大きな魅力です。

バイリンガルになれる可能性

バイリンガルになれる可能性

私は幼い頃から英会話を習い、中高時代に英語はかなり勉強しました。が、いざアメリカで生活してみると、私の英語力はお遊び程度でしかないということがはっきりわかりました。

英語を勉強したいのなら、どんなに日本で勉強するよりも、アメリカの田舎の大学に留学ししまうのが一番手っ取り早いと思います。

課題である大量のリーディングとエッセイをこなし、周囲のアメリカ人と始終話せる環境に身を置くことで、おのずと英語は身についてきます。

(田舎の、と付け足した理由は、田舎の大学には日本人学生が比較的少ないからです。都会の語学学校などには日本人も多くいるようなので、その環境に身をおいても授業の外では日本人同士でつるんでしまい、英語を使う機会が限られてしまうこともあるようなので。)

もちろん、4年間アメリカに住んだ程度では、子供の頃からバイリンガル教育を受けて来て、第二母語として英語を操れる人にはかないません。

ですが、日本語だけではなく英語もある程度使える利点は、世界に発信された情報を、日本語訳を待たずに素早くキャッチできたり、就職の選択肢が増えたりなど、様々です。

ここでも、母語以外の言語を習得することは、自分の可能性の幅を広げることにつながります。

もしも、あなたが進路に悩む中高生だったら

もしも、あなたが進路に悩む中高生だったら

「自分の可能性」に固執する私は、もしかしたら、ただ理想を追いかけているだけなのかもしれません。

まだ社会経験の浅い私は、「私の能力を最大限活用して、社会のために貢献できる仕事が、そのために情熱を持って取り組める学問が、どこかにあるのかもしれない」と、思い込んでいるだけで、本当はそんなものは、見つからないのかもしれない。

でも私は何より、自分のどの能力も、まだ伸びる余地があるのなら、最大限伸ばしてみたいのです。

そして今、それを実現できていることが、アメリカのリベラルアーツで学ぶ私の一番の喜びです。

この記事に目を通してくださった方が、少しでも、リベラルアーツや留学というものに興味を持ってくださればと願っています。

また、この記事を読むあなたが、かつての私がそうだったように、進路に悩む中高生だったら…あなたの目の前には「海外進学」という選択肢もあるのだということを、心に留めておいてくれたら嬉しいです。

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AO
2014年高校卒業後渡米。インディアナ州のリベラルアーツにて学んでいます。ブログも更新しています。