バリ島の道端に捨てられるビニール袋

バリ島の道端に捨てられるビニール袋

バリ島に暮らしてはや8ヶ月。

恐らく、世界でトップクラスにランクインできるほどきれい好きな国、日本に育った人間としては、バリの道端に散乱しているゴミ、投げ捨てられたゴミでよどんでいる川を見るたびに、少なからずうんざりしてしまいます。

ポイ捨てのようなゴミもありますが、家庭ゴミをそのまま道端に捨てている様子もあります。

こういったゴミ問題の中で目立つのがビニール袋です。

それは一般的なスーパーで使われている袋より、小さめの薄手で黒や赤あるいは黒白縞模様といった袋です。

このビニール袋はたいていワルン(簡易食堂)での持ち帰りや、市場やコンビニなどで商品を買ったときに使われています。

海外からの観光客や、長期滞在者が多い老舗観光地サヌールの場合、行政のお達しがあるのか、目抜き通りやホテル・レストランが立ち並ぶ海岸沿いの散歩道周辺には、ゴミはそれほど捨てられていません。

そしてまた、道路を掃除している清掃作業専門の人を結構見かけます。

しかし、観光エリアをはずれたバリ人の生活圏には、ゴミが散乱していることが多いのです。

また、住宅街を流れる小さな川にはゴミが浮いています。

その川岸には、黄色や白の花が美しいプルメリアの木が生い茂って南国らしい風情があるのに、足元を流れる川はビニール袋やゴミが浮いてドブのようになっているのを見ると、本当にもったいないと思います。

どうにも気になって、バリ人やバリ人と結婚した日本人などに、この国のゴミ問題について聞いてみると、こんな答えが返ってきました。

インドネシア人は、ワルンや屋台で食べ物を買って持ち帰り食事を済ますことが多いが、その食べ物の包装に昔はバナナの皮を使っていた。

バナナの皮は植物なので、そこらに捨ててもいずれは自然に帰り、ゴミにはならなかった。

ところが、いつ頃からかビニール袋が普及し、現在はビニール袋を多用する生活になったが、ビニール袋は自然に帰らないものとの認識がなかったため、バナナの皮と同様にそこらへんに捨てる習慣がそのまま続いている。

そういった習慣はとくに問題視されず、行政からの警鐘や学校や地域などでの教育的な指導も特になく、親世代からの受け継いでいる習慣は今も変わることなく、ビニール袋など自然に帰らないものを道端に捨てることに抵抗がないようだ ー

バリヒンズー教徒は毎朝、チャナンというヤシの葉・バナナの葉・花などを小さな籠にいれたものを線香と一緒にお供えしていますが、各家庭の中だけではなく、道路端などにも安全を祈願するためとの理由で、チャナンが置かれています。

一年365日お供えされるものなので、道端に散乱していても誰も気にしないようです。

こういったお供えものは全て自然のものでできているので、地球を汚す問題の原因にはならないでしょうが、ビニール袋などの工業製品は自然に還りません。

かつての日本がそうだったように、この国でも経済発展に伴って日常生活内に「自然に還らないもの」がますます多用されていくのでしょう。

しかし、ゴミ問題に対する意識を早く変えなければ、この美しい島の将来が心配だと思っているのは、きれい好きすぎると煙たがられる日本人だけではないと思います。

ゴミ問題は、同じく世界的な観光地・パリでも

ゴミ問題は、同じく世界的な観光地・パリでも

前に、インターネットの記事でこんなものを見つけました。

「ポイ捨て:パリをKIREIに…ごみ拾う日本人達に注目」です。

美しい街パリに憧れて訪れた日本人観光客が、道端に捨てられた吸い殻やゴミに幻滅して帰国することに心を痛め、現地在住者達がこのゴミ問題に立ち向かい、パリを「美の街」に変えようと、月に1回ボランティアでごみ拾いする活動を始めたという記事でした。

そういえば、エッフェル塔の足元にある緑の芝生にゴミが散乱していたり、こうしたゴミ問題が観光客をがっかりさせているというテレビニュースも先日ありました。

世界中を旅している旅行通の友人も、確かにパリはゴミだらけと言っています。

美しい街パリ・・・癒しの楽園バリ・・・世界的に有名な観光地のどちもにも無惨なゴミ問題があるんだなと思っていたところ、癒しの楽園バリでのゴミ問題についても少し希望がある話を聞きました。

バリに長く住んでいる若い日本女性は、以前からバリのゴミ問題がなんとかならないかと活動していたそうです。

当初、リタイア後に長期滞在している日本人男性達とバリをきれにしようという活動を始めたそうですが、どうやらその方法が「教えてあげる」モードだったためか、なかなか現地の人達の心を掴むことができなかったようでした。

でも最近は、バリのゴミ問題に関心のある若いインドネシア人たちも少なからずいて、彼らと一緒に新たな活動を考えているようです。

そんな彼女は、ゴミのリサイクルにも関心が深く、使い終わったビニール製の食器用洗剤の袋からとてもポップでかわいいカード入れを作っています。

ちょっとカラフルで大きな米袋からは、これまた素敵な買い物袋が出来ていました。

現在は自分でコツコツと手作りしているだけですが、将来的に販路が確保できれば、生活が苦しいバリの人達にその製作を依頼しようと考えているようで、その収入が彼らの生活費の助けになり、一方で工業製品をリサイクルすることでゴミを減らす一助になれば、と夢を膨らませているそうです。

恐らく、バリのゴミ問題については、日本を含め各国からいろいろな手が差し伸べられているだろうとは思います。

もっともっと、そして一日も早く、バリの人達のゴミ問題に対する意識を変えてもらうために、大きくても小さくても外からの力添えは必要に違いありません。

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