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フィリピン・セブ留学で起きているヤバイ実態と英語が伸びない理由

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近年先進国への留学先を脅かすほど流行が続いているフィリピン・セブ留学。

元々は韓国人のプレ留学(欧米留学の前段階の留学)として話題となり、それに便乗するようにして日本人の留学生が増えていきました。

主な特徴としては物価が安いことにより格安留学の実現と1日の大半がマンツーマンクラスでレッスンを受けられるという利点です。

特に日本人にとってマンツーマンクラスというのは学びやすいと言えます。

なぜなら欧米留学にあるように1クラス12~15名のクラスの中では積極的に話すことができず、例え1日5時間学んだとしても殆ど英語を話しません。

その点、フィリピンでは先生とマンツーマンですから話さなければいけない環境であり、先生自身も日本人の特徴を把握している為、分かったようなフリをしても見抜いて指摘してくれます。また、学習時間も1日7時間以上学べる為、まさにプレ留学には相応しいと言えます。

しかしそのフィリピン留学では多くの方が期待を寄せる一方で現状はそれほど英語が学べていない方が急増しています。

理由はいくつかありますが、主だったところでは2点あります。

一つは留学生自身の意識の低さ。
二つ目はフィリピン人講師の質の低下が挙げられます。

フィリピン・セブ留学で英語を使わないで遊ぶ日本人留学生たち

フィリピンの中でも特にセブ留学に関して言えます。英語は学んだ上で使わなければいけません。

しかし、セブの環境からでしょうか、学校以外の時間では日本人同士で遊びふけてしまいます。

セブでは日本人留学生が多い、短期留学生が多い、学校の教育面よりも環境や設備面で選ぶ方が多いというのが理由かもしれません。

つまり日中は一生懸命学ぶでしょうが、それで満足をしている方が多いと思われます。学んだ気になっているとでも言えるでしょうか。

前述の通り、英会話を習得することは『使う』という作業がとても重要です。スポーツや料理などと同じですね。いくらコーチや講師、先輩等に技術やテクニックを教えてもらっても、それ以外全く練習しなければ一向に上手にはなりません。

特にセブにいれば誘惑はたくさんあります。遊び所が多いですし、自分は真剣に学ぼうと思っていても周りにいる同じ日本人留学生はそうとは限りません。

周りの環境に流されてしまうということは少なくありません。中でも語学学校選びの際に環境や施設面ばかりを気にして選択されている(された)人は要注意です。

ちなみに遊ぶことは大事です。何度も言いますように学んだ英語を遊びを通して使うことができれば、とても有意義な時間になります。その為、日本人と出かける際は他国の留学生を誘うということをするかしないかで同じ遊びの時間でも得られることは異なります。そのような意識を持ってもらいたいと思います。

近年心配されているフィリピン人講師の質の低下も英語が伸びない理由の一因

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こちらについてもセブ留学に関することです。セブは空港のあるマクタン島を含めてセブ留学と言われることがありますが現在ではそのセブ留学として語学学校がいくつセブ・マクタンに存在するのか把握できないほどの数になっています。噂によると200校と言ってる方もいますがはたして本当でしょうか?

とは言え、これだけの語学学校があるということは学校にとって当然フィリピン人講師の確保が課題となります。

学校同士でヘッドハンティングによる講師の奪い合いも横行しています。また、語学学校は繁忙期と閑散期があり、例えば夏時期は非常に混みます。一方、夏が終わると一気に生徒が少なくなります。このような変動がありますと学校も講師を常時雇うのが難しくなりますね。

正社員として常時所属しているフィリピン人講師とスポットで忙しくなる時だけ雇われる先生がいます。夏時期に100名の講師をスポットで取りたいと思っても思い通りにいかない為、採用基準を下げるということも考えられます。

学校の数が増えていき、講師の確保に変動がある。まさに今日本で起きている飲食業界に似ていませんか?日本で働いている外国人就労者が悪いとは言いませんが、今までのように注文の融通が利きづらかったり、サービス面が下がったなと思うことたまにありますよね。つまりしっかり事前研修を受けさせたとは言え、そのお店の本質的なところまで働き手に伝わらないことだってあります。

事実、近年セブ留学を利用されている生徒さんのご意見として、先生の質や態度が悪くて…と不満を漏らす方が増えているそうです。

セブ留学はすでに頭打ち

このような現状からセブ留学はすでにマーケットとしては飽和状態と言えます。すでに廃業している語学学校も出てきており、しっかりと学校のコンセプトを打ち出し、前述したような懸念事項を解消できている学校でないと生き残っていけないのではないでしょうか。

よく学校の口コミサイト。例えば最近だとSchool Withあたりが有名ですが、留学に関して口コミほど当てにならないものはありません。だって飲食店やホテル、海外旅行のように何度か足を運んで比較するのとは異なりますからね。

いくつか語学学校へ行きました。留学も何度かしていますという方の意見なら参考になると思いますが、ほとんどが1回きりです。つまりは良かったか悪かったかの意見でしかありません。そのような口コミに何の意味があるのでしょうか??疑問です。

それであれば留学エージェントのスタッフがあちこち学校等を訪問している方がかなり信憑性のある口コミと言えるのではないでしょうか。

フィリピン留学はきっと良いものになると思います。

しかしお伝えした通り自ら意味のないものにしてしまわないような取り組みが重要です。ぜひそういったところを理解してもらいたいと願っています。

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KIMURA
1999年オーストラリアにワーキングホリデーで放浪生活をしました。 自身の経験から留学エージェントに勤め、現在はサットアブロードを運営。 海外留学・ワーキングホリデーをする方がしっかり目的を見据えた海外生活ができるようなプラン、アドバイスを心掛けてお伝えしています。