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トロントでの充実した日々と葛藤

トロントでの充実した日々と葛藤

2013年6月末に渡加し、私が最初に暮らしたのがトロントでした。

日本人も多く、街を歩いても電車やバスに乗っても、多国籍な人々とすれ違うことができます。

街は都会で日本と比べても不自由のない生活。

おしゃれなお店が並び、交通機関も発達。もちろん日本のように正確な時間というわけではありませんが。。

トロントで語学学校を卒業後、現地ピザ屋さんで働いていた私は、仕事にもだいぶ慣れ、働く仲間(中国人、イラン人、ロシア人など)と英語でコミュニケーションを取ったり、お客さんと話したりと充実感を感じながら働けていました。

語学学校でお世話になったカウンセラーさんも、昔アルバイトをしていたときに積極的に常連さんに話しかけたりしていたという話を聞き、私もピザ屋の常連さんに話しかけたりしていました。お客さんとの何気ない会話が嬉しかったり楽しかったりしたものです。

仕事仲間も優しく、バイト先から家まで徒歩10分もかからなかったけど、雪の日や寒い日は車で率先して送ってくれたりもしました。

英語の勉強にもなるし、あえてここから移動するのをやめて、この場所にいた方がいいんじゃないか?と悩んだりもしました。

そんなとき、日本にいる友人が、変化を恐れて動かないのはらしくないし勿体無いよ!と背中を押してくれ、カナダに発つ前にやりたいことリストとしてあげていたワイナリーで働くという目的を達成するため、日本人や他国の人もあまり知らないであろうケロウナに移動することを決めました。

ケロウナに経つ前日、お礼のお菓子を持っていった私にピザ屋のオーナーさんがお年玉をくれたり、私が買って帰ると言ったらお店の方が代金はいらないよとラザニアを作ってもたせてくれたりしました。本当に嬉しかったです。

そしてついにケロウナに向かう当日、外は雪。

重い荷物を持ちトロントで仲の良かった友人と最後にランチ。

みんなが荷物運びを手伝ってくれ、空港まで見送ってくれました。

トロントでためた荷物が重すぎて超過料金を払い飛行機に乗り込むも、待てど暮らせどまったく動かない。

アナウンスもちらほらあるけど、もうすぐ動くといって動かない。飛行機の機体についた雪を溶かす作業をずっとしているみたいで、ケロウナ空港に迎えに来てもらっているホストの日本人夫婦に連絡。結局3時間ほど遅れてケロウナに着きました。

時間通り進まなくてもそれが当たり前っていう感じもカナダっぽいといえばカナダっぽいような。

田舎町ケロウナの魅力

田舎町ケロナウの素晴らしさ

空港でホストのご夫婦に会い、車で家まで少しのドライブ。外はすっかり暗く、ケロウナの街は想像以上に静かで、自分の大学時代を過ごした山口県をふと思い出しました。私の勝手な感じ方だけれど、どこか似ているような気がしました。

トロントと比べてケロウナにはアジア人があまりいない!白人のカナディアンが多いという印象。

また、トロントでは交通の便に困ることはほぼなかったのですが、ケロウナは電車や地下鉄などなく、バスがメイン。

そのバスも一時間に1本だったり、バス停の名前などは主要なところしかなく、降りる場所は周りの景色などを覚えておかないとどこでストップボタンを押していいかわからず降りれないなど、最初は戸惑いを隠せませんでした。(笑)

ケロウナで暮らし始めた頃、間違えて降りてしまった場所で極寒の中、待っても待ってもバスが来なかったときは、このままバスが来なかったらどうしようと、不安で仕方がないこともありました。

時にはかなりの距離を歩くこともありました。

食材や日用品の買い出しに行くも、近くにはこじんまりとしたスーパーが一件あるのみ。

ただびっくりしたのは店員さんもお客さんもフレンドリー!

そしてスーパーまでの行き帰りですれ違う人達も皆、笑顔で挨拶をくれます。

日本の都会ではありない光景、日本どころかトロントでもこんなことはあまりなかったなーと驚きました。

また、雪道を寒い中一人歩いていると、私の横で車が急に止まって「どこに行きたいの?途中だから乗せて行こうか?」とわざわざ声をかけてくれる人もいました。

人と人とが近く、国籍も関係なく親切。そういう声がけだけでもありがたく嬉しかったです。

日本でこういう風に知らない人に声をかけたり挨拶をしたりということは昔に比べたら減ってきているのではないかと思います。

もちろん根本的には日本人も親切で優しくて挨拶をくれる人もいますし、カナディアンでもそれをしない人はいるだろうと思います。

ただ、育った環境やみんながそういう風にできる習慣というのが影響してくるのではないかなと思います。

もちろん、人が少なかったり田舎町だからこそ一人一人を見てくれるというのもあると思います。

しかし、老後のんびり暮らすには最高の街なのだろうけど、ワーホリで短期間だけ生活するには刺激が少ないかもしれません。

私は2月という真冬に行きましたが、夏はリゾート地でとても過ごしやすくアクティビティーも色々あって住みやすいそうです。私は夏まで滞在しなかったので、現地の方に勿体無いとよく言われました。

いつか夏にも訪れてみたい土地です。

さて、長くなりましたが、私がケロウナへ移った最大の目的だった現地ワイナリーで働くこと、それについて詳しくはまた今度書けたらと思っています。

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HARUE YANO
カナダワーホリでの経験を中心に執筆中。帰国後は英語を活かした仕事をしています。