本格イタリアンコーヒーを追求した日本人オーナー

日本人オーナーが本格イタリアンコーヒーを追求

フランクフルトの中心街からトラムに揺られること数分、イタリアの国旗がなびくエスプレッソバーがある。

こちらは、在独歴13年の安藤千佳子さんが昨夏オープンさせた、本格的なイタリアンコーヒーと自家製ケーキが味わえるお店。

日本人のお客さんはもちろん、地元の大学に通う学生や地域住民からも広く愛されている。

本格的なイタリアンコーヒーと自家製ケーキが味わえるお店「Caffe Martella(マルテッラ)」。

「Martella(マルテッラ)」自家製ケーキ

平日は約3種類、週末は5種類前後あるという自家製ケーキ、今でこそモンブランなど日本でおなじみのラインナップも揃えるが、開店当初は、タルトタタンやアップルパイなどフランス菓子がメインだったのだとか。

日本人経営だけれど、それを全面に押し出すことなく、本場のイタリアンコーヒーと自家製フランス菓子をシンプルに楽しませるお店にしたかったのだという。

そもそも安藤さんは、海外で働きたいという夢を持ち、2002年に渡独。

日系企業に勤めながら週末にパティスリーでアルバイトをするうちに、パン、お菓子作りに興味が湧き、パリへ!

パティシエ、バリスタの経験を積み、ついにオープンへ

ドイツ語を身につけ、ついにオープンへ

製菓学校でフランス菓子の基本を学び、インターシップを経験。

ドイツのコンディトライ(ケーキ&菓子店)で製造を任されオーナーにその腕を買われるも、自分でやった方が楽しそう!との気持ちが芽生え、コーヒーショップで約2年バリスタとして働き、2015年8月、満を持してお店をオープンさせた。

ちなみに海外での仕事は語学がつきもの。

留学経験のある安藤さんははじめ英語で話していたけれど、渡独後にドイツ語勉強をスタート。語学学校に通う他、接客などで鍛えられ、5~6年で自然とドイツ語が身についたそう。

「Martella(マルテッラ)」との出会い

「Martella(マルテッラ)」との出会い

さて、フランクフルトのカフェで提供されるコーヒーブランドといえば、Wacker’s Kaffe、Sternが主流。

しかし安藤さんはそれではつまらないと、コーヒーの本場、イタリアでブランド探し。

そこでハイクオリティーとして知られるMartella(マルテッラ)社のコーヒーと出会い、同焙煎所にてイタリアンエスプレッソの基本を学び、使用するコーヒー豆はもちろん、彼らのコーヒーをドイツで広めたいという気持ちから店名もそのまま使わせてもらうことに。

コーヒーの風味をダイレクトに味わえる、カフェアメリカーノ(2ユーロ)をいただくと、苦味と酸味のバランスが取れたコーヒーの風味がふわっと広がるが、後味さっぱり。

この日ショーウィンドウに並んでいたバナナキャラメルロールケーキ(2、80ユーロ)は、バナナが生地に練りこまれていてしっとり&もっちり。

コーヒーとのマリアージュが楽しい。

安藤さんの心意気が溢れるカフェ

安藤さんの心意気が溢れるカフェ

こぢんまりした店内だが、アンティークに囲まれ落ち着いた雰囲気で、思いがけず長居してしまうお客さんが多いよう。

月に1度の割合で朗読会などイベントも行っており、好評を博している。

このように人気が定着してきても、定番を好む保守的なドイツ人にも、もっと色々な味を知って欲しいと、日々お菓子作りを追求する安藤さん。

安藤さん

ケーキやコーヒーのおいしさはもちろん、この安藤さんの心意気が親しまれる所以だろう。

取材当日「このカフェ、本当に素敵なの!」と目を輝かせて語ってくれた常連さんの、この言葉が全てを物語っているようだ。

【DATA】
Caffe Martella
Friedberger Landstraße 118
60316 Frankfurt am Main
http://caffe-martella-frankfurt.jimdo.com

The following two tabs change content below.
OKOSHI RIE
ドイツ生まれの日本人夫にくっついてドイツへ移住したが、何年住んでもドイツ語初級なフリーライター。現地コーディネーターも行う江藤有香子と“Team R fut. Y”を結成し、日々あちこち奔走。「シティリビング」海外通信などで、生活に密着した現地ネタを届ける。自身が所属する「POMP LAB.」サイト内では、フランクフルトブログも公開中。