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欧州就職の実情

欧州就職をするためのキャリアプランの立て方

皆さん始めまして。イギリスはロンドン在住、かれこれ15年以上になります。僕はここで現在、現地法律事務所で日系企業向けのビジネス・デベロップメントの職に就いておりますが、イギリス、ヨーロッパに居を移し、職を得るまでは長い道のりでした。

現在ウェブを見ていると、就労ビザの取得の難易度やビジネスの今後の発展性を鑑みてか、アジア就職の情報は沢山在るかと思いますが、欧州就職の情報はあまり無いように見受けられます。

今回は「欧州就職」を目指す上でのキャリアプランの立て方について、書いてみたいと思います。

まず、欧州就職を目指す上で壁になるのは、「ビザ」「言語」です。僕の住んでいる英国の公用語は英語ですが、その分EU諸国の他移民が大量に流入してきていることもあり、現在就労ビザを取得することはとても難しくなっています。(来月総選挙が控えているので、その後であれば簡単になるかもしれませんが)

欧州の中で、日本人が比較的就労ビザを取得しやすい国はドイツやベネルクス諸国でしょう。ドイツは特に日系企業が集まるデュッセルドルフやフランクフルトであれば、特に日本人を優遇してくれると聞きます。よって、遠い将来欧州で就職したい場合は、英語だけよりその他の欧州言語が出来ると、職を得やすくなるでしょう。

上記の「ビザ」や「言語」に惑わされずに欧州就職をする道としては、日本の企業から駐在員として派遣される、という道があります。但しこれは自分の意志というよりは、会社が決定をする権限を持っているのでなかなか難しいですよね。僕自身も、現地採用の身として、収入面で雲泥の差のある駐在員がうらやましくなることもありますが、現地就職をした身としては、転職も出来、より自由に海外の生活を楽しめるというところが何よりの魅力だと思います。

イギリスやドイツには日系リクルートメントエージェンシーが幾つかありますので、就労ビザが取得できた暁には登録をしてみると良いでしょう。

キャリアプランの立て方

キャリアプランの立て方

僕はイギリスのリクルートメント業界にも、以前長年在籍していました。

そこで知った驚愕した事実・・なんとイギリスの場合、在英の日本人の9割は女性なのです。

やはり日本人女性と欧州男性のカップルは世の中にたくさん存在し、在英日本人の殆どはイギリス人、もしくは欧州の配偶者と結婚をした日本人女性なのです。彼女たちは結婚ビザから配偶者ビザに自動的に切り替えられることもあり、ビザの心配はあまりありません。在英の日系企業だと、駐在員が数名、そこに現地採用の女性がサポートにつくという方程式が今も成り立っていて、そこで需要と供給が収まってしまっています。

また企業がビザのサポートをして、日本から人を雇用するということは、大変費用の掛かることなので、通常は特殊技術を持った候補者にしかしません。

ですので、欧州就職はアジア就職と比較して、「かなりの長期戦」になると覚悟しておいて下さい。

上記データの通り、女性であれば「欧州男性と結婚」することは、欧州就職へのかなりの近道です。

それ以外の正当な方法で欧州就職を実現させるとしたら…

「理数系、エンジニア系の学科を卒業する」…欧州ではこれらの職業は慢性的に不足しています。

「日本で少なくとも2-3年間の就労経験を持つ」…ローカル企業で就労するにしても、日本人であることを強みとして就職するのであれば、日本での就労経験があったほうがベストです。

「特殊技術を身につける」…就労ビザがない、ということは、多数のEU国民(EU国民は通常、国を超えて就職活動をします)より不利な状況の中で就職活動をしなければなりません。プログラミングやエンジニアの特殊技術があれば、ビザをサポートしてでも雇用されるチャンスは拡がります。

「言語力」…英語力は勿論のこと、第3言語が出来るとより間口が広くなるでしょう。

「短期契約でも、まずは企業に入り込む」…期間限定契約、派遣社員としてでも企業に入り込み、そこでまずは実力を認めてもらうことが必要です。クライアントを掴んでしまったら、企業は就労ビザをサポートしてくれるはずです。

この時期、日本の街は新入社員で溢れかえっているかと思います。

個人的には今後、同じような服装をして同じようなエントリーシートを書く日本の就職活動が、海外も含めもっと柔軟な形で発展していくことを願っています。

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イギリスはロンドン在住、かれこれ15年以上になります。現在、現地法律事務所で日系企業向けのビジネス・デベロップメントの職に就いております。 ブログも更新しています。
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