画家や詩人、そして哲学者などに愛されたカンブリアの魅力
イギリス北西部、それも最もスコットランドに近いカンブリアには、湖水地方という国立公園があるので、昔から避暑地としてロンドンの富豪たちに使われていたのですが、画家や詩人、そして哲学者などに大変に愛された場所です。
日本人にとっては、特に詩人のワーズワースやピーターラビットの作者であるビエトリクス・ポッターが、この地域を有名にしたと思います。
私は東京生まれで東京育ち、仕事やその他で海外にも出ましたが、ニューヨーク、ロンドン、パリなど、すべてが大都会!田舎はあまり好きではないと思っていました。
しかし、1980年代、夫と結婚直後に彼の大学の都合で1年近く、この湖水地方に生活しなければならない時期がありました、その時、都会が恋しいと感じている反面、いつか、この地に戻るかも知れないと思ったのでした。
今、子供達も成長し独立!彼らの教育を考えて暮らした場所を離れ、自分たちのことを考えられるようになり、永住の地に選んだのは湖水地方でした。
水辺と森、大好きな犬種、レトリバーたちと生活できること、とても幸せに思ってます。
カンブリアの人達には強い地方訛りがないので、英語が聞き取りにくいなどの問題もなく、人々は首都や地方都市の人達よりも親切です。牧歌的なイギリスの国立公園は日本からの観光も、価値あるものになると思います。
ナブ・コテージ
ナブ・コテージはその昔、私も利用した小さなB&Bは、今でもB&Bなのですが、最近では特定期間を英語だけで生活し、英語を身につける少人数制の英語学校にもなったようです。
そう簡単に逃げ出せない、なかなか厳しい環境ですが、英語は身に着くのではないかと思いました。世界中からコーススタディを受けに来る生徒さんでいっぱいだそうです。
ナブ・コテージは1500年代からの建物で、湖水地方はライダルという地域にあります。ワーズワースを始め、多くの芸術家に愛されたB&Bでした。
家庭的な雰囲気なので、ホームステイのような感覚で英語の勉強ができるというものです。ただ、ロンドンなどの学校よりも、高額な授業料のようです。
世界最大のドッグショー クラフツ展
マウンテンゴートというミニバスで観光も出来るのですが、英語に少しでも自身のある人達は、やはり車があると便利です。
犬好きさんで、夏場に車で巡ってみようという人には、是非、ドッグショーに行ってみて欲しいです。世界最大のドッグショー、クラフツ展は毎年3月に開催されますが、そのクラフツ展を目指している仔たちが競うチャンピオンシップショーは、見応えもあり、多くはアグリカルチャーショーと重なっていますので、犬だけではなく、ファームアニマルを始め、野菜や果物の品評会にもなっているので、とても楽しいです。
イギリス地方で暮らすということ
都会には都会の美しさがあり、素敵な生活を楽しむ事が出来ますが、都会の喧噪に少し辛さを感じたとき、公園や池では、なにか物足りないと感じたら、人々の優しさを感じるような地方に暮らすことを考えても良いと思いました。
木々や草花は確実に四季を教えてくれて、水の動き、曇の動きは、観ているだけで時間を忘れてしまう。。。
インターネットという文明の利器のお陰で、なんら不自由を感じることなく暮らせています。
近年改善された北西部鉄道を利用すれば首都ロンドンまで3時間かかりませんし、エディンバラやグラスゴーというスコットランドの大都市までも2時間半程度と、なかなか便利な交通事情でもあります。
車もレンタカーは豊富、最近はアメリカ人観光客のためにAT車も多く取りそろえてくれるようになりました。交通法則も日本と同じなので、とても楽に運転できます。
変貌することを嫌うイギリス人たち
30年も前からすると、色々なところが変わりましたが、風景だけは全く変わっていません。観光客はもちろん、生活する者にはとても便利になり、雰囲気はとても洗練されています。
変貌することを嫌うイギリス人たちですが、何を残し、何を発達させるか熟考した賜物だと思います。
仕事はインターネットを使って、親戚、友人達との連絡も楽に出来る様になりました。そして、200年、300年という歴史を持つようなパブで地元の人達との交流を持つ。
時には格式あるホテルやスターシェフのいるレストランで食事したり、お洒落なガストロパブも気軽に利用できる!なによりも、隣人たちのほとんどは、新しい隣人を人種に関係なく快く受け容れてくれる教養と寛容さを持った人達だと言うことが嬉しいです。
- イギリス・カンブリアでの洗練された生活 - 2015年5月15日