ドイツのビール事情、まずはその歴史を紹介!
ドイツと言えばビール。
あまりにも当たり前だけど、このビール、一体いつごろから飲まれているのだろう?
歴史の話をする前に、ビール純粋法というのをご存じですか?
ドイツでは麦、水、ホップ、酵母以外のものが入ったものをビールとは認めないという法律です。
時はさかのぼること、今から6000年前のメソポタミア文明。
シュメール人がビールに似た飲み物を飲んでいたという記録が一番古い。
そして今からおよそ5000年前にエジプトでもビールらしきものがあったらしい。
そのころのビールは麦芽を粉にひいて水でこね、パンのようなものを焼き、それを水につけて柔らくし、麦芽の酵素でアルコールを発酵させた甘い飲み物だった。
そう、ビールはパンの代わりだった。
アルコール度もあまり高くなかったので、子供でも飲めたのだ!
他にも作り方があって、今のやり方と似ている。
煮て柔らかくした麦に麦芽をと酵母をいれてアルコールを発酵させる。
麦芽とは麦を発芽させて、ひげ根をとったもの。
一度発芽した麦からはビール作りにかかせない酵素がでる。
さてこの時点で麦、水、酵母が出てきたが、まだホップが出てきていない。
その、6世紀ごろにやっとドイツにもビールが伝わる。
ケルト人やゲルマン人からだ。
彼らはパンからではなく、粉にした麦芽を湯に溶かして、麦と混ぜてビールを作っていた。
ここにもまだホップは出てこないなぁ~
そして、次第にヨーロッパ各地でビールが作られるようになり、ドイツでは特に修道院などで自家醸造されるようになる。
これは、冬の食糧難対策と巡礼者にご馳走するためだった。
今でもドイツ人は「ビールはパンの代わり」なんて言うけど、その由来はここから来てるのだ。
材料もパンと同じだし、なるほど理にかなってる。
実際、修道院では断食の間もビールは飲んで良かった。
ちょうどそのころ、発酵を安定させるためにグルートといういろんなハーブを混ぜたものをビールに入れるようになった。
その中にホップも含まれていたらしい!
ドイツビールとホップの関係
おっ、やっとホップが出てきた!
ホップが苦みの元なので、ホップが入らないと甘いビールのままで、今のようなビールの味が出ない。
11世紀になり、ある女子修道院の修道院長がグルートの代わりに初めてホップを使った!
現在飲まれているような、ビールの誕生だ!
ホップはすごい。ホップを入れるとビール独特の苦みと風味がでる。
しかも雑菌を繁殖させない効果もあるので、15世紀ごろになるとほとんどのビールにホップを入れるようになった。
同時にバイエルン公ヴィルヘルム4世が1516年にビール純粋法を制定する。
もうお気づきのはず・・・。
そう、文頭に書いたあのビール純粋法は1516年の法律がそのまま今も効力をもっているのだ!
1906年にはバイエルンだけでなく、ドイツ全国の法律になった・・・。
ビールの歴史、すごい・・・。
ドイツ人とビール、切り離せないはずだ。あのビール腹もドイツの文化だったのか!!
こんなうんちくを最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
今後も引き続き、ビールについての記事をアップしていきます。
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