部屋探しされる方はご注意を – Airbnbとクラシファイドに潜む悪魔 –
僕はトロントに来て2ヶ月半はAirbnbで見つけた部屋に仮住まいをしておりまして、先日やっと自分たちで借りたアパートに引っ越してきたところです。
家具が揃っている物件に仮住まいするということは、トロントでの生活環境を整える猶予期間としては最適の選択でした。
また新居となる部屋探しはKijijiやCraigslistといったクラシファイドを利用しながら進めました。それらを通して実際に幾つかアポイントメントを取り下見をした物件もあります。
最終的にはそれらクラシファイドを通してではない方法で今の部屋を見つけたのですが、クラシファイドは無料ですし、入り口としてはそれなりに便利なサイトだと感じてもおります。
そんな最中、Airbnbと部屋探しのクラシファイドを通してある事件が起こってしまったようです。本日はその記事についてのご紹介です。
1.掲載されている部屋はニセモノ?
今回のテーマとなる記事は以下です。YouTubeのCBC NewsとWEB版記事の両方載せておきます。
要約すると、バンクーバーでアパートを探していたカップルがデポジットとして入金したお金($1,000)をだまし取られたという内容です。しかしどうやってだまし取られたかが今回の一番のポイントなのです。
なんとこのカップルがデポジットを支払ったアパート、部屋の管理人を称する男がAirbnbで別の人間から借りた物件だったのです。つまりAirbnbで記載されている綺麗な部屋の物件をそのままCraigslistに転載し、連絡が入り下見の日が決まればAirbnbで部屋を借りて下見案内をし、そのままデポジットを払わせておさらばするという手口です。
この男過去何十年もこういった詐欺を繰り返しており、トロントの中でもハイレベルの指名手配人だったそうです。
もしかしたら僕らがトロントのCraigslistで連絡していた物件情報がこの容疑者によってAirbnbから転載されていた物件だったかもしれないと想像すると、ゾッとします。捕まってくれてよかったです。
2.クラシファイドが抱えるリスク
確かにCraigslistやKijijiで掲載されている物件というのは、時に高物件なのに理解できないくらい妙に家賃が低いことも多々有ります。こういうサービスは胡散臭さが常に付きまとうものです。
当然ながら健全な物件もありますし、今回の件で被害を被るのは今まで真面目に掲載されていた管理者の方かもしれません。責任が個人に紐づくこういったクラシファイドを利用する時には常に注意が必要です。
最近はB to CではなくC to Cのビジネスがかなり増えてきています。Airbnbもそうですし、Uberやカーシェアリングのサービスなんかもそうです。こういったC to Cビジネスは、従来であれば間に入った企業の力が及ばない、もしくは限りなく小さいため、個人のニーズに合わせたフレキシブルなサービス提供が実現できる代わりに、責任が今まで以上に個人に紐づくようになってしまいます。
Airbnbの広告担当は今回のケースはとても「稀な」ケースであると言っていますし、Airbnbでも幾つかトラブルを避けるためのTipsも紹介しているようですが、今回のCraiglistとAirbnbというコンビネーションはさぞかし(悪い意味で)相性の良いサービス同士だったんだろうなと思いますね。
3.トラブルを避けるためには
とは言うもののやはり僕はAirbnbを今後も成長してほしいサービスだと思っていますし、CraigslistやKijijiも今後も利用し続けていくと思います。Craigslistは東京のアパートの家具を売る際に大変お世話になりましたしね。
ただこういうサービスが増えてきて当たり前になってきた今だからこそ改めて注意をする必要があるなと今回の記事を読んで感じました。ではどうやって僕たちは自分たちの身を守ればいいのでしょうか?
それは…
「即決は避け、精査する目を養う」
ということに尽きるかと思います。
僕は待つのが嫌いでどちらかといえば即決をしてしまうタイプの人間ではあるのですが…たまに立ち止まって考え直すということを意識するようにしています。
目の前にある甘い汁に飛びつき、後悔するということを可能な限り避けるため、比較となりうる対象をできる限り増やしましょう。そしていくつかの判断基準に沿ってそれら対象を評価していくのです。
面倒でしょう?笑 ただ面倒なことをすることによって実はこういったリスクを下げることに繋がるのです。ただ部屋探しは他の人との取り合い競争のようなものですから、時間との勝負だったりもします。
すると、普段だったら評価基準に入れていたであろう要素「この管理人者は本当に信用できる人か?公式の会社が仲介しているか?」が抜けてしまうこともあります。
部屋の家賃、広さ、立地といったあくまで「住むこと」のみを想定した要素しか見えなくなっているのです。
そういう時こそ一度立ち止まり「そもそもこの物件って・・・」と問い直してみましょう。確固たる自信を持って回答できなければもしかしたらリスクを抱える物件かもしれませんよ?
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