経済発展と変化を続けるミャンマーに今だからこそ行くべき理由
「ミャンマーに行くなら今!!」今旅人たちの間ではこう囁かれている。
2012年、それまで社会主義国であったミャンマーは大きな転換期を迎えた。
ミャンマー最大の反政府組織であったカレン民族同盟が、ミャンマー政府軍の攻撃により壊滅し、民主化が急激に進むようになったからだ。
簡単に言うと、個人での商売が自由化されたという事。
これにより世界中の先進国の企業は、ビジネスの枠を広げようとミャンマー各地に支社を構えるようになり、同じくミャンマー人も新たに会社を興したりと、経済が大きく動こうとしている。
入国に必要なビザも取り易くなったし、今最も勢いのある国を一目見ようと、観光客が後を絶たない。
僕もその一人で、今回はそんなミャンマーを訪れた時に感じたことをお伝えしたいと思う。
ボロボロのインフラ
僕がミャンマーのヤンゴンを訪れたのは2015年の5月。
ちょうど雨季に差し掛かった時期だった。
気候の事はあまり詳しくないが、雨の降るタイミングは毎日ほぼ夕方以降と決まっていた。
昼間は日差しが強く、外を歩くのが億劫になる街も、夕方になると決まって雲行きが怪しくなり、長い時には朝方まで雨が降り続く。
そんな日は翌朝道路が冠水するのだが、住民たちはいつもの事、とロンジーを捲りあげて仕事へと向かう。
ロンジーとはミャンマーの民族衣装で、大きな布を腰に巻くロングスカートの様に見える。
男女で柄の違いはあるが、どちらも見た目はロングスカートである。
多くの国に民族衣装と呼ばれるものはあるが、ミャンマーほど民族衣装をこよなく愛する国は珍しいのではないだろうか。
街を見渡すとほとんどの人がロンジーを着用している。
雨がより強く降るとすぐに街中が停電する。
中には蓄電器や発電器を所有している店もあり、辺りは真っ暗なのにそこだけが明るい。
当然の様にWiFiも使えなくなるのだが、元々安宿やカフェのフリーWiFiは使い物にならない位弱いことがほとんど。
道路と建物の間は、今水道工事の真っ只中なのか、まともに歩けないところも少なくない。
ボロボロでガタガタの地面に屋台を出し、営業している人もいる。
20世紀はじめのイギリス植民地時代こそは当時のロンドンと同じくらいの発展を遂げたヤンゴンであったが、1948年のミャンマー独立以降、街の劣化は進む一方、密度は高くなってきた。
そして遂に2006年、インフラの拡張、排水問題などの理由で、政府が首都としてやっていくのはこれ以上無理だと判断し、現在の首都ネピドーに移転したのであった。
民主主義とヤンゴンの人々
街を歩いていると、「おっ!なんか活気があるなー」と感じる。
何となく・惰性で、ではなくみんな一生懸命働いているという印象を受けた。
やはりそこは民主主義国。
もっと儲けて金持ちになりたいという気持ちが伺える。
現地人とも何人かと話したが、英語は10代の若者でも話せたし、将来は海外を旅したいという夢を持った人もいた。
こちらがミャンマー語で話し掛けると、喜んで応えてくれる。
ヤンゴンでもまだ観光客慣れしていない人はいて、ずっと僕の方をジロジロ見てくる人も時々いる。(もしかすると僕の服装が珍しいだけかもしれない(笑))
そういう人に「ミンガラーバ(こんにちは)」と言うと、すごく喜んで貰えるのが気持ちいい。
経済・物価について
とは言ってもミャンマーは経済的にはまだまだ貧しい。
名物のカレーは屋台で食べれば、スープや生野菜も付いて100円前後で食べられるし、日用品もかなり安い。
ビールに関しては、何故か缶や瓶をお店で買うよりも、飲み屋で生中を頼んだ方が安い。
値段はどこの店も合わせているようで、僕がミャンマー滞在中に一杯600チャット(約66円)から700チャット(約77円)に値上がりした。
これでもまだ相当安いのだが、これからもっと値上がりしていくのだろう。
宿代なんかはここ数年で急騰している。
上記の物価からは考えられないが、安宿のドミトリーで10,000チャット(約1,100円)もする。
完全に足元を見られているな、と感じる事もあるが、多くの宿はちゃんと冷房は効いてるし、とても綺麗である。
フリーブレックファーストも満足のいくちゃんとしたものが出てくる。
値段を上げる代わりにサービスもちゃんとしよう、という彼らの熱意は伝わったので何も言えなかった。
今後のミャンマーの発展は間違いなしだが
今回このタイミングでミャンマーを訪れる事が出来て本当に良かった。
数年後、僕はきっとまたミャンマーを訪れる。
その時人々はどう変わっているだろうか・・・。
商売上手になっているだろうか。
ロンジーはもう着なくなっているだろうか。
宗教観も変わっているだろうか。
日本に進出してくる人は増えるだろうか。
世界を代表するメーカーは出ているだろうか。
今後も間違いなく発展し、良くも悪くも 変わっていくミャンマーの人々。
数年後、ミャンマーを訪れるのが、今から楽しみだ。
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