2,686 views

私がワーホリビサでメルボルンに来た目的

インターン_受入先

つい先日までメルボルンのローカル企業でインターンシップをしていたので、今回はそのインターンシップで感じたことや学んだことについて書こうと思います。

そもそも私のワーホリの目的が、海外のローカル企業で英語を使って働いてみることでした。

語学学校で5週間ビジネスイングリッシュのクラスを受講した後、6週間のインターンシップを体験しました。

インターン先を手配してくれるエージェントと、今までの職歴、これからどういう仕事をしたいかなど軽く面談をしたところ、マーケティングの仕事であれば未経験でも受け入れてくれる会社があるということが分かりました。

それでお願いしたところすぐに受入先が決まり、メルボルンの観光用スマホアプリのマーケティングをすることになりました。

社員が4人しかいないような小さな会社だったのですが、特にアプリの開発やマーケティングを専門に行っている会社という訳ではなく、本業はメルボルンに住む芸術家にビジネスやマーケティングの方法を教えたりする会社でした。

アプリは、CEOとその右腕(IT担当)の二人が何年か前に作ったもので、今まであまり宣伝することがなかったのですが、やっと本格的にアプリ事業に取り組むことにしたようです。

インターンシップ開始前に、実際に私もアプリをダウンロードして体験してみました。

現地の人でも知らないようなメルボルンの噂や事件をドラマ仕立てにして、イヤホンで聞きながら観光できるというちょっと変わったツアーアプリで、なかなか面白いなと思いました。

そして、ワーホリに来た目的がついに実現しようとしています。

初出勤の日が近づいてきました。

初日からトラブル発生

インターン_オフィス

緊張しながら初出勤、CEO、そしてIT担当の2人とさっそく仕事の話をすることに。

CEO「特に何かやることを用意してる訳じゃないから何やってもいいよ。どういうことしたい?」

私「そもそもマーケティング自体が初めてなので、どこから始めてよいのか・・・」

IT担当「えっ、経験ないの!?勉強したことも?」

私「ないです。元々システムエンジニアで、大学では文系だったので・・・」

・・・しばしの沈黙

「なぜエージェントは未経験なことを伝えていないのか!?」

内心、こう思いました。

未経験OKという条件で、受け入れてくれたのではなかったことに驚き、そもそも苦労して作った英文での履歴書を読んでない感じに軽くショックを受けました。

相談の結果、ひとまず最初の仕事が決まりました。

アプリの宣伝用のチラシをどうしたら観光案内所やホテルに置くことができるのかを考えることになったのです。

このチラシとは、よく観光案内所やホテルのラックに置いてある縦の長方形のチラシのことです。

なので、メルボルン中心部をひたすら歩き、目についたホテルに入り、受付やコンシェルジュにチラシを置いてくれないか、聞きまくるという飛び込み営業のような感じでした。

初めのうちはかなり緊張しましたが、慣れの問題だったと思います。

慣れてくると、観光案内所から出てくる観光客を捕まえてチラシについての感想を聞くということまで経験できました。

ワーホリに来た直後は考えられなかったことです。

メルボルンは冬で寒かったこともあり、決して楽しい仕事ではなかったですが、貴重な経験になりました。

その他にも、インターンシップ先では下記の仕事を自由にやらせてもらいました。

・メルボルンの観光やイベント企画に携わる人たちとミーティング
・アプリの広告や記事を載せられそうな、ウェブサイトの調査
・Photoshopの使い方を勉強しつつ、チラシのデザインを考え直す
・インターンシップ先のウェブサイトの更新・修正

全てが新しいことで毎日充実していましたが、このインターンシップで感じたことが2つあります。

仕事で感じた日本とオーストラリアの違い

インターン_デスク

①networking(人脈作り)の大切さ

オーストラリアのビジネスでは人脈・コネが非常に大事だと教わりました。

オフの時に知り合った友達から仕事につながることは多々あるようで、そういう意味ではオン/オフの切替が意外と日本よりもはっきりしていないような気がします。

私たちのツアーは実際にガイドが案内をするような観光ツアーではなく、アプリだからという理由で観光案内所にチラシを置くことを断られたことがありました。

ミーティングをした担当者にどうにかならないか協力を仰いでいたのですが、どうにもならないとのこと。

そこで、CEOのネットワークを使い、更に権力のある市議会の議員の一人に協力を求めたところ、この人の権力であっさりとチラシを置いてもらいました。

この一件はコネの強さを実感した出来事でした。

「商品やサービスの質がどんなに良くても、ネットワークがないと協力してもらえない場合があるので、必ずしもこの文化が良いという訳でもない」とCEOがしみじみと言っていたのが印象的でした。

②メールへの返信の遅さ

インターンシップ先で、一番イライラしたことは、問い合わせメールへの返信が遅いことでした。

観光案内所や旅行情報サイトにメールでいろいろ問い合わせをすることが多かったのですが、本当に返信が遅いです・・・。

特に難しい質問をしているわけでもなく、即答できるようなものでも、内容に関係なく時間がかかります。

返ってくるならまだマシな方で、催促しないと来ないことや、3回催促しても結局返信がなかったこともありました。

日本だったら考えられないですね。

ビジネスチャンスを逃していると思うので、どう考えても改善した方がよいと思います。

インターンシップで学んだこと

インターン_休憩所

メルボルンでのインターンシップ期間である、6週間はあっという間に過ぎてしまいました。

しかし、とても興味のある仕事内容だったこと、いつでもサポートしてくれるメンバーが周囲にいたおかげで、自発的に調査したり提案したり、全力で臨めた6週間だったと思います。

勤務時間は一応10時~18時だったのですが、周囲は朝遅く来て、17時頃には帰ったりしている状況の中、私は調べたいことがあったりしたので、残業したり朝早く来たりしていました。

するとある日「そんなに頑張らなくてもいいんじゃない?インターンだし。」とIT担当に言われました。

自分が望んでしているので、全く苦ではなく、なんとも思っていなかったのですが、メルボルンの感覚では働きすぎなようです。

最終的にはCEOに「マーケティングの経験なんて関係なかったね。経験がないって知ってたら受け入れてなかったから、知らなくて良かった。エージェントもそれを見抜いてたんじゃない?」と言って評価してもらえたので良かったです。

あのエージェントは絶対にそんなこと考えてないと思いますが。

というより、受入先側からしたら詐欺のような気がしますね(笑)

残念ながらこの会社ではこれ以上誰かを雇う余裕はないらしいので、ここで働くことはできません。

しかし、このアプリはもっと多くの人に知ってもらいたいと本気で思っているので、個人的に細く長くこれからもこの会社とは関わらせてもらうことにしました。

もちろんお金は出ないですが、このメンバーと繋がっておく、口実にもなってよいかなと思っています。

よい会社に受け入れてもらえるかどうかは運も必要かと思いますが、今後活かせるかもしれない人脈と、新しい環境でやり遂げたことの自信を得ることができるので、ローカル企業でのインターンシップは学生にもワーホリにも是非おすすめしたいです。

The following two tabs change content below.
contributor
contributor
BoundtoBoundでは寄稿者を募集しています。 あなたの経験が、これから海外に飛び立つ方の力になるかも知れません。 お気軽にお問い合わせください。