スイス・バーゼルでの高校留学とホストファミリーとの素敵な思い出
私は高校1年の冬から1年間、スイス北部にあるバーゼルという町から電車とバスで約1時間のところにある、人口約800人の小さな村に留学していました。
電車が通っている町へ向かうバスも1時間に1本しか来ないぐらい小さな村で、ホストファミリーの家はバス停から歩いて約10分の丘の上にあったので、そこから見える景色はまさにアルプスの少女ハイジを彷彿させるものでした。
留学中、アルプスの少女ハイジを書いたヨハンナ・スピリ(Johanna Spyri)の記念館に行くことも出来ました。
今回の記事では私のスイス留学を高校、吹奏楽、ホストファミリーとの生活の3つのカテゴリーに分けて書いていきたいと思います。
学生生活について
最初の一ヶ月は他の留学生と一緒に語学学校でドイツ語を勉強していましたが、残りの約9が月間は地元の高校(Gymnasium)に通っていました。
学校は8月の下旬に始まり7月上旬まで、二学期制で、途中2週間のクリスマス休暇とファスナハト休暇fasnacht (バーゼルではイースターの6週間前、私のいた地域ではその1週間前に行われる、1年に1度の大きなカーニバル)、イースター、1ヶ月以上の夏休みがある以外は目立った休みがありませんでした。
授業は1クラス50分で朝早くに始まりますが、日によってはお昼までしか授業がありませんでした。また、お昼休みが1-2時間になることがあるので、大体の生徒は一旦家にご飯を食べに戻っていました。
留学生だったので全てのテストを受ける必要はなかったし全ての授業を取る必要もなかったのですが、友達はみんな必死に勉強していたのにつられて私も一緒に授業を真面目に受けていました。
それもそのはず、Gymnasiumの生徒は日本の高校生とは違い、赤点を取ったら進級できない上に最終的に退学させられてしまうのです。Gymnasiumは4年制で、日本の大学のように特定の科目を専攻するのでクラス替えがありません。
私が配属されたクラスは経済学を専攻にした生徒しかいませんでしたが、他にも生物学、スペイン語、イタリア語などの専攻がありました。
Gymnasiumには日本の高校のようにホームルームがないので、クラスごとに生徒が教室を移動するシステムでした。教科を担当する先生のほとんどは自分の教室を持っていたので、先生によって教室のデコレーションに個性が出ていたのでなかなか面白かったです。
体育や音楽の授業は選択科目の上男女別だったので、他のクラスと合同で行われていました。
ブラスバンド
もともと中学高校で吹奏楽部に所属していたこともあり、ホストファミリーのおかげもあって留学中も地元のブラスバンドで吹奏楽を続けることが出来ました。
入部したての頃はドイツ語があまり理解できなかったし、全く知らない大人の人たちに囲まれて少し不安でしたが、 メンバーはみんな親切だったし英語を話せるメンバーもいたので、少しずつ馴染むことが出来ました。
所属している間、クリスマスコンサート以外のコンサートでも演奏することが出来ましたし、地元の音楽祭やバンドメンバーの結婚式に参加する事も出来ました。
また、バンドメンバーの一人にお願いして、スイスの楽器でもあるアルプホルンも吹く事が出来ました。
ホストファミリーについて
ホストファミリーの趣味の一つがガーデニングだったので、春や夏は家の大きな畑で野菜や果物などを栽培していました。
もちろん作った野菜や果物はホストファミリーが料理してくれたりジャムにしてくれたりしたのでおいしかったです。
共働きの家だったので、ガーデニングは週末1日中かけて家族総出で行われていました。
家の裏に大量のリンゴの木があったので、秋にはそれを収穫してリンゴジュースにしていました。
ガーデニングの他に、家族で家の近所もよく散歩しました。下の写真はクリスマスの日に家族で雪の中を散策した時のものです。
もともと住んでいた村が丘に囲まれたし歩けば草原や森の中だったので、家のすぐそばでハイキング出来たのはすごく新鮮で食事はホストパパとママが交代で作っていました。二人とも料理が上手だったので、いつも食事を楽しみにしていました。
主食は基本的にパンかジャガイモでしたが、ママが昔日本に留学していた事があったので、たまにそばなどの日本食を作って食べることも出来ました。もちろん私も手伝いました。
余談ですが、スイスでは毎週日曜日にブランチをみんなで作っていただく習慣があります。ホストファミリーでは、前日に生地から作って焼いたパン(Zopf)、牛乳、ヨーグルトとMüesli (スイス版のオートミール?) を混ぜたもの、サラミとチーズを食べていました。
今回はスイスで通った高校、所属していたブラスバンド、お世話になったホストファミリーとの生活について書きましたが、もちろんここには書けなかった思い出はたくさんあります。それだけ留学中に彼らと出会えた事は大きかったし、私の高校留学が充実していたのはひとえに彼らのおかげでもあります。
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