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ミャンマー・ゴールデンロックを訪れた時の話

 落ちそうで落ちないゴールデンロック

ミャンマーにゴールデンロックという場所があり、行ってみた。

金色の岩が落ちそうで落ちない、聖地になっている所だ。秋には巡礼する人が沢山訪れる。しかし私が訪れた時は6月の終わり。雨季の真っ最中であまり人がいない時期であった。

ゴールデンロックに行くにはキンプンと言う町から政府が運用するトラックに乗る。しかし、そのトラックは人が集まったら発車するという、時間が決まっていない曖昧なものだった。

その日は、前日、キンプンの宿に泊まり、ゴールデンロックを見てから、午後にはヤンゴンへ帰る予定だった。ヤンゴン行きのバスはそれしかなかった。

しかし、トラックはなかなか発車しなかった。当たると痛そうと感じる位、強烈な雨を眺めながら私はいらいらしていた。

まだ八時だし大丈夫だろうと思ったらいつの間にか九時になっていた。しかしトラックはまだ発車しない。だんだんと人は集まってきてトラックに乗っていくが、それでも発車しなかった。

だから十時頃、猛烈に雨がひどくなった中、トラックが発車した時は嬉しかった。

舗装されていない道を走るトラックは、座っている席の前に掴まる棒があるだけの粗末な椅子に座り、上には屋根がなく、まるで遊園地のウォータースライダーのようであった。 

雨が激しくて息が出来ない中、ガタガタとトラックは激しく揺れ、山を登って行く。

トラック乗り場に着いた。帰りのトラックは何時なのかと聞くと、曖昧な返事しかない。私は十四時の、ヤンゴン行きのバスに乗らなければいけないという事をアピールしてみたが曖昧な返事ばかりが帰ってきた。

とりあえず、ゴールデンロックを見に行こうと歩き出す。遠いから籠に乗って行かないかという、運び屋さんたちを断りながら、雨の中歩く。

神聖な場所なので土足厳禁だった。しかし、タイルの床は雨で濡れており滑りそうだし、ゴロゴロと小石が転がっており裸足には痛かった。結構歩いた。やっと辿り着いたゴールデンロックは霧がひどくて周りの景色は見えなかったが、落ちそうで落ちない黄金の岩が浮き出ているようにみえた。周りにはひざまずいてお祈りしている人がおり、さすが、聖地だった。

しかし折角来たのに私は写真を撮らなかった。雨は止んでいたが、風が強くうっかりカメラ落としたらどうしようと思ったし、帰りのバスが気になって仕方がなかった。

少女

とりあえず、足早に来た道を歩いていたら滑って見事に転倒した。そしたら、煉瓦を頭にもった工事作業を手伝っている少女が心配そうに駆け寄ってくれた。起き上がるのを助けてくれた。

ありがとうといい、少女は作業に戻っていった。

トラック乗り場に着くと人はあまりおらず、予想したとおり、トラックは、なかなか発車しなかった。何度も運転手に焦っているんだ、という事をアピールしても発車しなかった。

結局、ヤンゴン行きのバスは間に合わなかった。トラックが下に着いたのとバスの発車時刻は同時刻くらいだった。

「バスは行ってしまった」
とバス乗り場にいたチケットを売っていた男性は言った。

私は呆然としたが
「バスは行ってしまったが、バイクタクシーに乗るといい。次のバス停まで送ってくれるから」と言った。

バイクの後ろに乗りながら、一体どこを走っているのか、いつまで乗ったらいいのかさっぱり分からなかった。

しかし、雨はやんだし、ヤンゴンへ帰れそうだし、まあなんとかなるもんだなあと雨上がりの生ぬるい風を受けながら思った。

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KOSHINO
39歳で仕事を辞め、だいたい三か月ほどバックパッカーでアジア、ヨーロッパを巡る。帰国後、再就職し、仕事のシフトを調節しながらアジアを旅している。