イタリア・トリノでガイドブックには載っていない観光を!
北イタリア、ピエモンテ州にある街トリノ。日本ではトリノオリンピックで名が知られた街ですね。
実はイタリア国内での人口第4位、そしてミラノに次ぐ工業都市として、第2位の地位を誇っているのです。
個人的にはサヴォイア王家が治めた街として、また、イタリア統一後最初の首都だったことに強い関心があり訪れました。
トリノを訪れるのは初めてだったので、イタリア人の友人を通じて友達を紹介してもらいました。
事前にメールで、友達ご夫婦とやりとりをしたところ、街案内をしてくれるというではありませんか!
右も左もまだ知らぬトリノ、有難くお願いしました。
新婚旅行に日本を選んだくらいお二人とも日本が大好きで、日本人をもてなすのが嬉しくてたまらないと、そのホスピタリティ精神の高さに会う前から感激していました。
トリノはミラノ中央駅(Milano Centrale)から、Frecciarossa(新幹線のような列車)に乗って1時間少々でトリノ ポルタ ヌォーヴァ駅(Porta Nuova)に到着します。
日本からは、ミラノ マルペンサ空港→電車でミラノ中央駅→ポルタ ヌォーヴァ駅が、電車の本数が多いので移動しやすいかもしれません。
降り立った印象は、イタリアの中のフランス。街全体がエレガントで落ち着いた雰囲気。
それもそのはず…サヴォイア王家はフランス貴族出身で、フランスからもお姫様2人がトリノへ嫁ぎ、フランス風のパサージュやお城を造らせたという話もあるのです。フランス風な大人の街といったらしっくりきそうです。
ローマ、フィレンツェ、ミラノ、ヴェネツィアという観光都市を何度か訪れた私には、トリノの洗練されたエレガントさは新鮮な驚きでした。
ミラノやローマとはひと味違う街並み
トリノを訪れた当日は、Porta Nuova駅まで二人で迎えにきてくれて、ランチは旦那さんの作るシェフ並みのジェノベーゼをいただき、食事後からトリノ観光を開始しました。
とにかく街全体が美しく、特に中心街はフランス風で石畳の道は、ミラノ、ローマ、フィレンツェに比べると格段に少なく、街中のアーケード内は高いヒールで歩けます!これはイタリアでは珍しいような?!
街を統治していたサヴォイア王家がフランス貴族の出身だったこともあってか、フランス語のVoilà ヴォワラ 「ほら!」もチラチラ聞こえてきました。他のイタリア都市では聞かなかった言葉。
オジサマ、オバサマ、若い子も身だしなみのきちんとした人が多い印象です。道にゴミも殆ど見かけませんでしたし、イタリアの街では「泥棒に気をつけて」と言われること多いですが、トリノではそれもありませんでした。でも、用心するにこしたことはありませんからね!
他の観光地では見かける日本人はおらず、アジア系の観光客にも会いませんでした。
時間帯にもよるでしょうが、街角でクラッシックが何度か聞こえて心地よく、音を訪ねるとヴァイオリン、コントラバスとセミプロのようなグループの演奏に会いました。品の良さを感じさせる音色が街によく溶け込んでいました。
ガイドしてくれたご夫婦が「どうしてトリノへ来たの?だって日本ではガイドブックにもあまり載ってないでしょう?」と。
そうなんです。トリノは見どころが沢山あるのに、ミラノ、フィレンツェやローマという観光地に比べると、知られていないのが本当残念です。
サヴォイア王家の王宮、マダマ宮殿、エジプト博物館、王宮武器庫、映画博物館(いずれもかなり見ごたえあり!)と見どころは沢山あり、日帰りでは勿体なさすぎです。せめて2泊、3泊はしていただきたいくらいです。
トリノ王宮からポー通りを歩いて行くと...え?ビーチ?
そんなトリノで、時期を逃したら見られない場所に友達が連れていってくれました。
勿論、日本のガイドブックには載っていません。
これぞ住んでいる人ならではの情報ですね。その場所はポー川沿いにありました。
市内を歩いて散策し、トリノ王宮からポー通りを歩いて行くと...ゆっくりとした優雅な流れのポー川へ着きました。
川沿いには散歩スペースの遊歩道がありのんびり歩くことができます。
ジョギングをしている人も何人もいました。トリノ市民憩いの場。
そして少し歩くと...なんと砂浜があるではないですか!ウッドデッキ、ビーチパラソル、ボートまで。
「え?ビーチ?」
まさか、海のないトリノでビーチ(砂)を楽しめるなんて!
人工ビーチといえども私はすっかり海に来た気分になって、一気にテンションが上がりました。
ポー川沿いのビーチは長く、歩きながらどんなものがあるのか見ていくと、砂の上でビーチバレーの試合をする人達、水鉄砲で川で遊ぶ子供達、卓球台で卓球を楽しんでいる人達(日本と同じ?)、海の家のようなドリンクスタンドもありました。中でもウッドデッキとパラソルはエレガントな街に似合っていましたね。
週末の夜はDJがいてダンスタイムもあるそうで、「遅い時間はちょっと危ないわね」とのこと。
これはどの国も同じですね。でも基本的にトリノは治安よく、東京都内と同様に歩けます。
思いがけず、現地でしか見られない季節限定に出合うと、旅がますます貴重で充実したものになりますね。
フリープランならではの醍醐味、現地の人との関わりが旅をより一層楽しく色付けしてくれます。
海のないトリノでビーチ、楽しかったです!
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